女子卓球界が大波乱!
天皇杯・皇后杯 平成30年度の全日本卓球選手権大会で、平野美宇(ひらのみう)が1-4で木原美悠(きはらみゆう)に敗北しました。
前年度ファイナリストで28年度の王者、平野がまさかの陥落!!!
女子シングルス5回戦で敗北を喫するとは誰が予測できたでしょうか?
木原美悠はなんと14歳という若い選手です。
世界ランキング9位で王座奪還を期していた平野にいったい何が起こったのでしょうか?
平野美宇・世界を熱狂させたハリケーンの消失?
今大会では、平野選手とダブルスを組んだ石川佳純選手もシングルス6回戦で早田ひなに敗れることに。 また、平野・石川のダブルスも5回戦で敗退しています。
平野美宇プロフィール
名前 平野美宇(ひらのみう)
年齢:24歳
生年月日 2000年4月14日
出身地 静岡県沼津市
出身高校 大原学園高校
身長 158cm
血液型 O型
所属 ミキハウスJSC山梨
利き腕 右
世界ランク 9位
平野を破った木原美悠(きはらみゆう)は14歳?
4歳で卓球を始められた木原選手。
父親が元卓球選手で卓球教室「ALL STAR」を運営する指導者をされています。
また、お姉さんとお兄さんも卓球選手と卓球一家で育ちました。
小学生時代は学校がある日も毎日欠かさず4時間の練習を行っていたそうです。
163cmという高身長を生かしたスピードの速いフォアハンドスマッシュが得意技。
身長差で劣る平野選手に不利な戦いだったのでしょうか?
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卓球王国中国を震え上がらせた平野美宇の戦績は?
2017年のアジア選手権大会準々決勝で当時、世界ランキング1位の丁寧を2ゲーム先行されつつも、逆転して破りましたね。
その後も、世界ランキング2位朱雨玲を下して決勝に進出。
決勝では、当時世界ランキング5位の陳夢に3-0のストレート勝ちをして、21年ぶりに日本人選手としてアジア制覇を果たしました。
【卓球】 アジア選手権2017 丁寧 VS 平野美宇 【HD】
異常なまでの打点の速さで、中国勢をボコボコにした平野選手は、ラリーの速さで当時誰もが追い付けない技術を身に着けていたのです。
この年は、中国人強豪選手を震え上がらせて話題になりましたね。
その後、卓球王国と呼ばれた中国が総力を挙げて、平野対策を施すことになりました。
平野選手に似たプレイをする選手を育成し、徹底的に鍛え上げた中国人選手たち。
研究されつくした平野はやがて国際舞台でしだいに勝てなくなっていったのです。
伊藤美誠の台頭と平野美宇の衰退?
みうみまという愛称を目にしたことはありませんか?
ダブルスでしばしばペアを組む平野美宇(ひらの みう)と伊藤美誠(いとう みま)のコンビに対して名づけられたものです。
平野美宇(ひらのみう)と伊藤美誠(いとうみま)はともに、2000年生まれ。 出身地も同じ静岡県ということで、3歳ごろから卓球を始めて5歳でペアを組むことに。
2015年10月のアジア卓球選手権に、小西杏、福原愛ペア以来12年ぶりとなる決勝進出を果たし銀メダルを獲得。
2016年のリオデジャネイロ五輪では、代表に選ばれなかった平野がその後に一念発起!
スピードを生かした戦術を駆使して中国勢を圧倒!ハリケーンヒラノの名前を欲しいままにしました。
独創的な戦闘スタイルを作り上げた伊藤美誠
一方で、リオ五輪で史上最年少のメダリストの座に輝いて以来不調が続いていた、伊藤選手はその後、独創的な戦闘スタイルを考案します。
中国選手を破った試合2018 伊藤美誠編【卓球】
通常裏ソフトと呼ばれる卓球ラケットのラバーで強い回転を掛けるプレイが主流でした。
伊藤は、回転の掛かりにくい表ソフトを使用して強烈なバックハンドで返球しますが、表ソフトを使用する選手が少ないため予測不可能な動きをします。
攻撃に転じるときは、裏ソフトで回転を掛けずに強打する「スマッシュ」や、早い打点で打ち返す「みまパンチ」を連発。
彼女は、他の選手と比較して体格で劣る差を埋めるため、作り上げたこの戦術が世界中を震撼させました。
体力面の強化を図るため、筋力トレーニングも併せて行ったようです。 また、このプレイスタイルは、徹底的な精密動作を強いられるため、伊藤選手は集中力も鍛え上げていきました。
世界中どこを探してもこのようなプレイをする選手はいなかったため、誰も対策を取ることができず次々と敗北していきました。
石川佳純も、平野美宇も、そして中国人選手たちも。
対策不可。
11月のスウェーデンOPでは、劉詩雯、丁寧に連勝して勝ち上がると、決勝では世界ランク1位の朱雨玲を4-0で圧倒して優勝した。
引用元:Wikipedia
なぜなら、ここまで精密な動作を求められる戦闘スタイルは、真似したくても真似ができない「芸術の域」に達している伊藤選手以外不可能だからです。
中国勢にすぐに真似をされ対策を取られた平野と対照的に、伊藤は誰も真似できない境地へ達してしまいました。 同時期に卓球を始めた2人。 どうしてこのような結果になってしまったのか、じっくりと考えてみる必要がありますね。
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平野美宇は倒れたまま?ハリケーン復活は?
「私はJOCエリートアカデミーを卒業して、プロ卓球選手として活動していくことを決断したので報告をさせていただきました」
2018年3月30日に、プロ入り宣言をした平野選手。
それまで在籍していたJOCエリートアカデミーを1年前倒しで修了して、プロ活動を開始するニュースが流れましたね。
アカデミーを辞めてプロ入りするとは当時誰もが予想すらしていなかったこともあり、驚かされました。
2017年前半の大躍進から、一転して成績が振るわなくなっていった彼女は、心理的に追い詰められていたのでしょうか?
中国をはじめとする強豪国に研究された平野は、ワールドツアーなどの国際大会でしだいに勝てなくなっていきました。
周囲の期待は、どうしても「2020年東京オリンピックで金メダルを」という無言の圧力が掛かってしまいますよね。
さらに幼少のころからペアを組んできた伊藤選手の、劇的な進化による復活劇を目の当たりにさせられて、火が付いたのでしょうか?
背水の陣を敷いて臨んだプロ入り宣言。
世界ランキング9位で王座奪還を期していた平野は果たしてここから挽回できるのか?
2017年に世界を震撼させた、ハリケーン・ヒラノの復活を期待しています。
かつて、平野はスローペースの試合運びからメダルを狙うために、それまでの自分の戦闘スタイルを捨てました。 その結果が、2017年に爆発したのです。 破竹の勢いで快進撃を続ける伊藤も、弱点のフィジカル面を強化して、ラリーになった場合でも打ち負けないだけの体力と集中力を身に付けました。
ここからどう復活するのか、刮目して平野の逆転劇に期待しましょう!!